Glamping Contents

グランピング市場調査結果の傾向と分析

グランペディアでは、グランピングの市場調査を、これまで複数回にわたって実施してきました。
調査は、あくまで弊社が開発プロデュースする施設支援の一環として行っておりますが、実施より時間が経過し、公開することについて特に問題がないとしたものについて、情報公開をしております。

この調査は2020年6月から12月にわたり複数回にわたって実施したアンケートの一部まとめです。
アンケート調査員の募集は、主にSNS(Twitter、Instagram)を利用しています。
アンケート回答に際しては、無記名の上、性別・年代を明らかにして回答いただきました。

また調査結果を元に、グランピングの市場ニーズに関する分析やコメントも加えております。
新規事業としてのグランピング市場調査、銀行向け事業計画作成や、事業再構築補助金申請用として参考にしてください。

 

1. グランピング利用者へのアンケート調査結果

2020年6月、グランピング施設に泊まったことのある男女50名を対象にアンケート調査を実施しました。

質問①:「グランピング」を、いつ頃から知っていましたか?(回答数50)

国内で初めてグランピング施設がオープンしたのは2016年です。
当社が初めてグランピングを手掛けたのは2017年、当時は数えるほどしか施設がなく、物珍しさからテレビや雑誌の取材も多く、特に販促をかけることもなく予約が入っていました。
とはいえ、知る人ぞ知るというレベルで、まだまだ一般的に広く認知されていたとは言えない状況でした。

弊社グループが運営するグランドーム京都天橋立のオープンは2018年、国内初のドーム型テントで注目を集めました。
現在、国内で有名施設となっている、GRAX京都、ザファーム(千葉県)、UFUFUヴィレッジ(静岡県)、森と星空のキャンプヴィレッジ(栃木県)なども、この頃にオープンした施設です。

ちなみに、グランドーム京都天橋立の3年間の売上は、

2018年7月~2019年6月 1.3億円
2019年7月~2020年6月 1.6億円(前期比123%)
2020年7月~2021年6月 2.0億円(前期比125%)

と推移しており、グランピングの認知度が上がるにつれ、売上が伸びていった事が分かります。

 

グランピング利用経験のあるグループでさえ、全体の6割が2019年以降に知った状況、業界自体が黎明期にあるといえ、今後も利用者層が拡大していくと予想されます。

 

質問②:グランピングは、誰と一緒に行きましたか?

家族・恋人・友人が同数で並びました。
グランピングは季節や平日・祝祭日により、利用者に特徴があります。
夏休みはファミリー、春休みは卒業旅行など、季節毎、月毎に販売促進策を打つという考え方になります。

 

質問③:グランピングに行った人数は?

グランドーム京都天橋立の平均宿泊人数はテント当り3.5名です。(リニューアル前)
通常、グランピング利用が多いのは、4~5名の小グループと言われているため、上記のアンケート結果は、現状を裏付けたこととなっています。

 

質問④:グランピングのBBQディナーについて

BBQの食材については、持ち込み:コース=4:6となりました。
概ね、弊社施設の販売実績も同様の傾向です。
「食材持ち込み不可の施設」や、逆に「食材提供していない施設」を見かけますが、そのような事をしてしまうと、最初から市場の半分を失ってしまう事になりかねません。
選択の幅を設けておいた方が、チャンスロスが少なくなります。

一方で、食材の提供を施設が行った場合、調理スタッフを雇うなど、やり方を間違うと設備費や人件費が高騰してしまい、収支バランスを悪化させることになりかねません。
効率的な食事体制を築くことは、グランピング施設が利益を確保するためには、極めて重要です。

効率的な食事提供体制を念頭においた施設作りや食事メニューの開発は、直営施設を運営してきた弊社だからこその知見があります。
現在、開業を検討されている事業者や、既に開業されているものの、テコ入れの必要性を感じてらっしゃる事業者はお気軽に相談下さい。

 

2. グランピング施設ニーズ調査

グランピング未経験者も含めた1885名を対象に、アンケート調査を実施しました(2020年7月)

質問⑤:あなたが行ってみたいグランピングは?

僅差になりましたが「温泉付きグランピング」がトップとなりました。
本アンケート回答者の約70%が女性ということもあり、その影響もあると思われます。
温泉は冬のコンテンツとして強みがあると認識していましたが、こうしてみると年間を通して集客が期待できそうです。

全体的に回答はバラけており、「海辺が絶対」「湖畔が望ましい」といったような、立地の制約は無いかと思われます。
施設自体に魅力があれば、特に立地にこだわる必要はないとも言えます。

 

質問⑥:グランピングへ行ってみたい季節は?

秋が最も多く、その次に夏となりました。
これは実際のグランピング施設の稼働状況と幾分のギャップがあります。
理由としては、先の通り70%の回答が女性である点、仕事や子供の学校の関係から、「行きたい季節」と「行ける季節」は違うという点が挙げられるでしょう。
とは言え、秋グランピングのニーズは女性を中心にあるという事ですから、事業者としても秋の集客に本腰を入れて取り組むべきかと思います。

 

質問⑦:どのタイプのテントが好みですか?

テントの人気アンケートですが、予想通りドームテントが1位となりました。
当社グループのOTAサイト(リゾートグランピングドットコム)では、ドームテントの稼働率が高く、アンケート結果と整合しています。
一方、近年オープンしたグランピング施設は、軒並みドームテントを採用しているため、ドームテントは飽和状態ともいえ、早晩に人気に陰りがでることも予想できます。
またドームテントに関する土木事務所(建築指導課)の考え方が変化しつつあり、ドームテントを建築物とみなす土木事務所も増えてきました。

当社は、トレンドの変化、行政の対応の変化を踏まえ、新型オリジナルテントの開発や、国産で建築確認に対応するドームテントなど、多種多様なラインアップを取り揃えています。
グランピングテントについて、お困りの事業者は、お声がけ頂ければ相談にお乗りいたします。

 

質問⑧:グランピングでの心配事は?

全体の約6割が、心配事として共用トイレ・共用シャワーをあげています。
ネットの口コミを見ても、「共用トイレは有り得ない」といったネガティブな意見も多く、競合するグランピング施設が増える中、トイレやシャワーなど設備面の高級化・高機能化は避けられないものと思われます。

 

3.「Gotoキャンペーン」に関するニーズ調査

昨年のGotoトラベルキャンペーン開始直前(2020年7月)、弊社ではキャンペーンに関するニーズ調査を行いました。(1003名対象)

質問⑨:「Gotoトラベル」を利用して泊まってみたいのは?(複数回答可)

50%以上が、「Gotoを利用してグランピングに泊まってみたい」と回答、関心の高さが伺えました。
また、貸切コテージやキャンプなど、他と接触することなく、3密を避けることのできる宿泊施設に人気が集まる一方、他との接触機会が多いと伺えるシティホテルやリゾートホテルが不人気となりました。

 

質問⑩:「Gotoトラベル」の利用状況(2020年12月時点)

調査日は違いますが、昨年12月に4852名を対象に、キャンペーンの利用状況の調査を行いました。

キャンペーンを利用したのが全体の31%、検討中もあわせ全体の44%がキャンペーン参加に意欲を示しています。
コロナ禍の中、Gotoトラベルは途中で打ち切られる事となりましたが、ワクチン接種が進み、人の行動の制限が解除された時、再び多くの方がキャンペーンに参加される事が期待できます。

 

弊社実施のアンケート調査結果を紹介、簡単にコメントをつけてみました。
アンケートのプラットフォームを抱える弊社は、ご要望に応じて個別にアンケートを企画実施、分析いたします。

 

最近の記事 おすすめ記事
PAGE TOP