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コロナ過のグランピング施設の売上状況[2020年3月~7月MEMO]

2020年3月~7月のグランピング宿泊予約状況

コロナウイルスの流行が本格化しはじめた2020年3月、キャンプ場やグランピング施設に予約が殺到しているというニュースをご覧になった方も多いと思います。

千葉県のザファームが取り上げられた番組では「昨年対比で2割ほど売上が伸びている」とお話されていました。

2020年3月時点で他のグランピング施設がどうだったのかと、南関東、北関東、関西地区のグランピング施設へ聞き取りを行ったところ「3月の稼働率や売上は良かった」と回答された施設が大半でした。海外旅行に行けなくなった学生の飛び込み予約なども多く、不謹慎ですがコロナウイルス流行がメディアに取り上げられるたびに予約が増加傾向となった施設が多くありました。

ただ2020年4月~5月中旬にかけては状況が一変。全国的に厳しい状況となり、県をまたぐ移動を抑制するため休業を余儀なくされた施設も多数ありました。

2020年6月~7月についてはどうなっているか。
我々が運営しているグランピング施設では5月中旬から予約件数は回復基調となっています。ほぼ全ての施設が前年対比の売上を超えている状況です。
他社の予約動向も、大型ホテルや旅館と比較すると、戻りが早いようです。

ライブハウスやカラオケなどでのクラスター発生をうけ「密閉空間が危ない」と認識が広がったため、屋外を想起させ他の利用客との接触が少ないと思われているグランピング施設の人気は、3月時点と変化がないようです。

 

過去のウイルス流行の事例から想像できること

香港などで多数の死者を出したSAAS(サーズ)が流行した際にも、今回ほどではないにせよ旅行控えが発生、国内宿泊施設の集客に影響がありました。

SAASは香港のタワーマンションのエレベーターを介して、住人に集団感染が起こった事例もあり、日本で流行していれば大騒ぎになったウイルスです。
過去の記事を調べてみたところ、SAAS終息後は近・短の宿泊施設や旅行形態から需要が回復した経緯がありました。

今回のコロナウイルス禍中においても、弊社が実施したインターネットアンケート調査からも「遠くには行かず、近場の旅行を考える」「公共交通機関は密になると感じるので旅行はマイカーで考えている」「大型旅館やホテルはエレベーターやビュッフェが心配」などの声が多くあがっていました。

コロナウイルスもSAASと同様の傾向が明確になってきています。
今後、自家用車でアクセスが可能で、グランピングだけでなく他の宿泊客と接点が少ない離れタイプの温泉旅館や貸別荘などの業態も人気化しそうです。

 

コロナ大流行のアメリカでも、グランピングは好調

アメリカでもグランピングは好調のようです。最後に、フォーブスジャパンの記事を引用します。

旅の新トレンド「グランピング」 コロナ流行の米国で人気高まる グランピングは、今あるトレンドや人々のニーズが一つにまとまったもので、多くの場合、価格も手頃だ。宿はロビーやエレベーター、共有の廊下などが存在しないプライベート施設で、素晴らしい自然や新鮮な空気、広々とした専用スペースを楽しめ、リゾート施設のようなアメニティーやアクティビティーもある。飛行機を使わない車の旅に適していて、キャンプ用品や経験がなくともロマンチックな休暇を楽しめる。 コレクティブ・リトリーツの施設はいずれも、今夏の予約が非常に早く埋まっている。テキサス・ヒル・カントリーのリゾートでは5月の予約が前年から2倍以上に増えた。今シーズンのオープン以来、コレクティブ・ベールの予約は稼働率90%以上まで急増しており、この状態は9月まで続く見通しだ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/35702
※コレクティブ・リトリーツ・・・アメリカで複数のグランピング運営を手掛ける事業者

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